【パプアンバス】 インドネシア・カリマンタン島純淡水パプアンバスフィッシング

純淡水域でパプアンバス7kg出ました!!

雨に負けずに投げ続けた奮闘記です!!

旅行期間:9日間(実釣6日)

ターゲット;パプアンバス(ブラックバス),ボルネオマシール,第四のオスフロ,2スポットセバラウ(ハンパラ)

出会えた魚;パプアンバス,第四のオスフロ,2スポットセバラウ,ボルネオマシール,パシフィックターポン,ボルネオプレコ,イエローミスタス,ニベ,テッポウウオ,サーモンキャット,バルブ各種,スパイニーイールsp

ボルネオ島 純淡水パプアンバスフィッシング

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はじめに,
パプアンバスは,パプアニューギニア島で狙うのが一般的です。

今回,我々が入手した情報は非常に驚きなものでした。

”パプアンバスとボルネオマシールが同じ場所で釣れる”

マシールは言わずとも河川上流域に生息する肉食性コイ科魚類。

マシールが生息する渓流域までパプアンバスが遡上しているというのです。

今回は,トーマンから引き続き2名のゲストさん(Dさん,Sさん)と日本からもう一名(Kさん)参戦していただきました。

今回は,私にとっても初めての地。
どんな場所なのだろう。どの川筋なんだろう。とにかく心躍ります。

インドネシア人の友人1名も参加いただき,いざジャングルへ!!



Day 1

夕刻,ジャカルタ国際空港にて,Kさんと合流しエアポートホテルで休みました。



Day 2

早朝6時のフライトで目的地の国際空港へ。空港で現地ガイドと合流し,スモールミーティング。

こちらも,2週間晴天が続き,好条件とのこと。

大雨が降ると河口部での釣りになると聞いていたので,まずは一安心しました。

今回の川は,海から入り込むようです。

早速,タクシーで船着き場へ向かい,スピードボートに乗り込みます。

マングローブ帯の岸辺を滑走し,大きな河口へ入っていきます。

既に,バラマンディが釣れそうな雰囲気が漂っていましたが,どんどん川を昇っていきます。

昼過ぎに,大きな村に到着しました。

ここで,昼食を済ませ船を乗り換えるとのこと。

しかし,ガイドの顔色が暗いのです。

彼は,昼食を取ながら,川の水が今朝増水し非常に濁っているという我々に伝えました。

我々は,初めて訪れる場所で本来の姿が分からずウキウキしていましたが,

どうやら昨晩上流域で大雨が降ったようで河川の状況は,深刻なようでした。

結局この日は,遡上するのは危険だということで,村で一泊することを余儀なくされました。

今回のガイドはレンジャー上がりということもあり,非常に慎重派でした。
彼は自然をよく知っているなと彼の動きを見て私達はすぐ理解していました。
無理してでも上流へ上がりたいという我々の想いは,彼の判断で危険ならば行くべきでないという考えにすぐに変わりました。

この川は河口部から上流までパプアンバスが生息しているということで,

夕マヅメ時に村から少し上流で肩慣らし程度にキャスティングを行いました。

確かに川幅に対して水量が多く,細かい砂の粒子が舞い上がったような濁り方をしていました。

誰もバイトを得ることができずに,終了となりました。

ホームステイ先のお宅で美味しい夕食を済ませた後,

ガイドから改めて状況説明がありました。

この川は2本の川に分かれる。細く短い方は,2日晴天が続けば水位が下がり,水色も回復するとのこと。

本流筋は1週間程度回復に掛かるため,最終日まで駄目だろうとのこと。

雨よ。もう降るなよ。と願いながら眠りにつきました。

....日付が変わったころから降り出したスコール。

上がったのは夜明けでした。



Day3

ガイドが川の様子を確認し,改めて本流での釣行を安全面と濁りの観点から断念。支流へ入ると我々に伝えました。

2日晴れることを祈りながら,村から5時間かけて川を遡上しました。

昇るにつれ,どんどんと川に勾配がついていきます。

本当にこんな環境にパプアンバスがいるのか全く信じられません。

水深20cm足らずの瀬を何回も突破し,急流をエンジン全開,竹棒も使って登っていきます。


お昼時に,一軒の村人宅に到着しました。

鉄砲水を警戒し,高台にある民家にホームステイさせていただくことになりました。

昼食を頂き,昼から3艇に分乗しキャスティングを試みました。

流れの緩んだ倒木が狙い目とのこと。

12 cm前後のフローティングミノーやクランクベイト,スピナーベイトでストラクチャーをタイトに狙っていきます。

ガイド曰く,濁ってしまうとパプアンバスの攻撃範囲が極端に狭くなってしまい,目の前をゆっくり通過しないとバイトしないとのこと。

更に水位が上がり流速が増している為,より太い倒木の下に潜り込んでいるだろうと。

つまり,バイトが遠い釣りになるとのこと。

通常は,1日”1人”3 - 5バイト,1 - 3キャッチが平均とのこと。

濁った場合は,1日”1グループ”0 -3バイト,0 - 1キャッチが平均とのこと。

予想通り苦しい展開が続き,ノーフィッシュで終了となりました。

美味しい夕食を頂き

皆で夜釣りに出掛けました。

イエローミスタスが入れ食い状態で,何処に行っても増水と濁りはナマズには良いんだなと感じました。

インドネシアの友人B氏がコイの泳がせで強烈な当たりがあったものの,乗せられず...

何かデカい魚はいるんだ!という前向きな情報が入ってきたところで納竿としました。

ガイドから,今晩も大雨が降るようだったら,河口域での釣りに変更するかもしれないと聞かされ,

皆で晴れを祈りながら眠りにつきました。




Day3 民家前

Day4 民家前
一日で水位が下がり透明度が増した!



Day4

朝起きると,目の前には水位が下がった川が!

昨日とはまるで別の川のようです。濁りは抜けきってはいないものの,確かにこれなら2日で回復するな!と実感できるものでした。

魚の反応を探るため,小さなスピナーを投げてみると,すぐに2スポットセバラウが掛かってきました。

皆をお越し,しばし,家の前で小物釣りを楽しみます。

そうこうしていると,第四のオスフロと呼ばれるグラミーが登場しました!

コレは釣っておきたかった種類でしたのでDさんと大はしゃぎしました!!

その後,ボルネオマシールも登場です!

これが1 m以上に成長し急流の王となるのです。


昨日と魚の反応が全く違うことに皆で驚き,今日は釣れる!!そう確信しました。

ガイドは冷静で,
”あと1日かかる。明日まで雨が降らなけれなクリアウォーターが戻ってくる。このまま渓流域に残り釣りをする。”
そう我々に伝えました。



上流まで1時間半程のぼり,15分の間隔をあけた上でドリフトしながら3艇でキャスティングをしていきます。

やはり魚の反応は上々でツースポットが時折掛かってきます。

そして昼前,ようやくB氏に強烈なバイトが来ました。

残念ながらフックアップさせることができず,歯型だらけのミノーが手元に戻ってきました。

皆で集まり昼食を頂ながら,1バイトあったことを報告し,皆の指揮が上がりました。

そしてこの半日で,水量は更に低下し,ようやく透明度も出てきました。

午後,開始早々,Dさんに強烈なバイト!そしてフッキングが決まりました。

普段GTなどの超大型ターゲットを釣りしているDさんですら,何もできずに倒木に巻かれ,ST66は伸ばされ,スプリットリングが伸びたルアーが手元に戻ってきました。

正直,いきなりトロフィーサイズが来なくても良いのに...そう僕は思いました。

逃がした魚は大きい。

その通りです。10kgオーバー。。。悔やまれました。

その後,Kさんにも強烈なバイトがあるものの乗せられず,歯型だけがクッキリとルアーに刻まれていました。

バイトの衝撃で身体を持っていかれたようで,船縁に脛を打ち付け痣になっていました。

夕刻,B氏に再び強烈なバイトがあるも乗せきれず,その場に船をステイさせ打っていると,もう一発B氏にバイトが来ました。

今までの感じと違い,軽そうなので,2スポットかと思っているとなんと1kgクラスのパプアンバスです!!

ようやく姿を見ることができました!




最後に民家近くの小さな支流を覗きに行くと,流れ込む水がクリアになっていたのです。

普段はこんなに綺麗なのかと,愕然としてしまいましたが,あと1日雨が降らなければ,この色に戻ると思うと期待が膨らみました。

ガイドの言う通り,時間が経つにつれて,川のコンディションが良くなり,魚からの反応も多くなりました。

確かに,明日は凄いことになりそう。

そんな話で盛り上がりながら,今日も美味しい夕食を作っていただき,希望に満ち溢れながら就寝しました。

...が,誰しもが起きてしまう程の雨音。

日付が変わったと同時にスコール。

そして止むことなく,4時間もの間,何度もスコールは降り続けました。



Day5

朝5時,まだ暗い中,ガイドが起き上がる物音で目が覚めました。

そのままガイドの様子を観察することに。

家の前の川をライトで照らし,数秒後...

こぶしで壁を二度叩きました。

その時,こんなにも。本気で我々にパプアンバスを釣らせてあげたいって思っててくれているのかと

改めてガイドの気持ちを知ることができました。

しかし,現実は厳しいもので,2日前よりも増水し,濁ってしまった川が無情にも濁流となって存在していました。

ガイドは朝食中,河口に下るか,ボウズ覚悟でこの場所に残るか,我々に尋ねました。

残された実釣日数は今日を入れて2日半。今から雨が全く降らなければ半日良い条件で釣りができるということです。

皆は渓流域に残りたいと答え,ボウズ覚悟の釣りが始まりを迎えました。

この日は,濁りが消えるまで上流を目指そう!と皆で意気込み,どんどん川を昇っていきます。

すると,一つの支流から濁流が流れ出ています。

ココが諸悪の原因だったようです。

更に30分のぼり,釣りを開始したのはお昼前。

それでも,水色は幾分マシで期待感はあります。



期待感はすぐに形となって現れます。

Sさんが倒木の根本でツースポットをヒットさせました。

倒木から引きづり出そうとしたその時,

真っ黒な影が,ものすごいスピードでツースポットを襲いました。

90 cm...いや,1 mくらいあったかもしれません。

何度も、何度も,ルアーを投げなおすも,再アタックしてくれず,無念。。

そして,濁流の支流以下はノーバイトが続きました。

夕方,昨日Dさんがバラしたポイントでおかっぱりで時間をかけて狙っていたB氏にヒット!!

3 kgのパプアンバスです!

やはり,ガイドの言う通りのバイト数とキャッチ数です。

この日もB氏の1匹で終了となりました。

因みに,ボルネオマシールはクリアウォーターでなければ全く口を使わないようです。

今回は1バイトだけありましたが,ノーヒットでした。

雨よ,もう降るな。

今年のカリマンタンは,本当に雨の多い年でした。

まるで雨季のよう。

そう。今晩もシトシトと雨は降り続きました。

通常,この規模の長雨は乾季にはありません。

でも自然とはしばしば異常な顔を見えます。




Day6

昨晩よりまた水位が上がってしまいました。上流域で降ったのでしょう。

ガイドが,明日までに回復が見込めないので,今日,この家を後にする。

皆,パッキングしてくれ。と我々に伝えました。

残念ながら,今日は川を下りながら釣りをして,明日,半日河口で釣りをすることになりました。

今日は2隻で釣り,1隻は荷物船となり,ドリフトしながら釣り下ります。

皆が,濁りの中でも投げ続ければ誰かに1バイトはある。

それをこの数日間で経験していましたので,

誰しもが諦めていませんでした。

小さな倒木でした。

直感的に,ルアーが通しやすく,良い場所だなと思いました。

Kさんに良い木だね!っていった途端...

ヒット!!直ぐに同船者全員がパプアンバスだと確信する竿の曲りです。

ボートマンが全身全力で沖に船を漕ぎます。

僕もすぐにカメラにスイッチを入れ,フィッシュグリップを持ってランディングの態勢を整えます。

Kさん,綺麗に倒木を躱し,ボートの下まで寄せ,上手に魚をコントロールしました。

何度も突っ込むパプアンバスを往なし,僕がリーダーを掴みました。

メモリアルフィッシュのランディング。。

それはもう,究極に緊張する瞬間です。

全神経を集中させ,船に獲り込んだ瞬間。

全ての苦しみと嬉しさが爆発し,感極まり雄叫びを上げてしまいました。

淡水最強を獲った!!

7kg...サイズなんて関係ありませんでした。

とにかく,一緒に来てくれた人に釣れて

本当に嬉しかった...

魚を船に乗せたまま,皆のもとへ!

全員が駆けつけ,Kさんを祝福しました!

この悪条件の中,河口に逃げなかったからこそ,

純淡水渓流域でパプアンバスを釣り上げることができたKさん。

本当におめでとうございます。

皆で記念撮影を行い,もっとデカく,もっと上流へ!と言ってリリースしました。




昼食を頂き,DさんとSさんが先行しさらなるパプアンバスを狙います。

今晩滞在する村が近づいてきたなと感じたその時,

Dさんにヒットです!が,パプアンバスタックルにその魚は小さすぎました。

上がってきたのは良いサイズのイエローミスタス

この魚は濁りが大好きですね。

これにて上流域での釣りは終了となりました。





Day7

最終日です。明日には日本行のフライトに乗らなくては行けません。

この辺りは当然のように干満差があり,上げ潮が狙い目のようです。

今日は正午頃が干潮。。当初半日釣りをして空港近くの街まで帰る予定でしたが,上げ潮をやるべきだとガイドが予定を変更してくれました。

下げ潮時は,ボトムフィッシングでパプアンバスを狙ってみるもののアタリは出ず。

小物狙いでは,ハマギギやニベ,テッポウウオがよく釣れました。




潮が上げ潮に変わりキャスティングに向かいます。

ディープダイバーやクランクベイトで川底の起伏の変化を丁寧に打っていきます。

するとB氏にヒット!!

ナイスコンディションのパプアンバスです!!

B氏も納得のサイズです!!

これで俄然やる気になったDさんとSさん。でしたが,今回のカリマンタンはやはり厳しかったです。

突然,空は真っ暗になりスコールです。上げ潮の良いタイミングなのに。




Dさんは雨曝し。一人最後の最後まで投げ続けました。

諦めない人,そんなの最初から知ってるので,驚きはしませんでしたが。

彼の後ろ姿を僕は眼に焼き付けました。こんなに遠い場所にまできて夢を掴めないでいる姿を。きっとこの姿を自分に刻んでおくことで,釣れた時に一緒に感動できるから...。

雨は上がり日暮れを迎え,納竿となりました。

最後の最後まで,皆さんお疲れ様でした。

河口域でもパプアンバスが釣れることが分かり,上流域が釣り不能な状態でも何とか形にはなるんだなと個人的には感じました。

本当に雨に泣かされた釣行となりましたが,Dさん Sさん!

リベンジをお待ちしております!!


この厳しかったパプアンバス釣行が,どこにも売っていない絵の具になって,価値観に色を塗ってくれていれば私は嬉しい限りです。


ツアーの詳細はコチラ

2018年3月 Dさんリベンジ決定!!(満席となりました)
2018年の現場の空きが埋まりつつあります。

お問い合わせはお早めに!!


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