【パプアンバス】 インドネシア・カリマンタン島 純淡水パプアンバスフィッシング
土井さま、純淡水域でリベンジ成功です!!
旅行期間:8日間(実釣4日間)
出会えた生き物:パプアンバス、GT、セブンスポットアーチャーフィッシュ、第四のオスフロ(稚魚)、イエローミスタス
今回は、前回のパプアンバス釣行で悔しい結果となってしまった土井様のリベンジマッチとなりました。
2017年11月釣行時のレポートはコチラ!
また、怪魚ハンター沖山朝俊様、両生類の知識に長けた鍋田さんもご参加いただき、インドネシア ボルネオ島純淡水域へ向かいました。
パプアンバスは降雨により河川のpHが下がると極端に釣るのが難しくなると言われます。
今回も雨に負けそうになった釣行となりました。
悪条件下において、時合と呼ばれる“チャンス“は限りなく少ないものです。
果たして、時合はあったのか。それをものにできたのでしょうか。
Day 1
ジャカルタ国際空港で皆さまと合流し、翌日の早朝便に備え空港に隣接するホテルで仮眠を取りました。
インドネシアというお国柄、本釣行場所は禁酒となっているため、最後のアルコール摂取です。
Day 2
早朝4時台のフライトで目的地の国際空港へ向かいます。
傘なんて関係ないスコール。離陸が恐怖と感じるほどの雷鳴。
全然違う場所にいるにもかかわらず、不穏な空気が土井さんと私の間に流れます。
空港で現地ガイドと合流し、資材や嗜好品の購入を済ませて港へ。一先ず快晴です。
目的地の川には、海からエントリーします。スピードボートを走らせること2時間弱、海水からだんだんと塩分が低下していくのがマングローブの木々の変化から分かります。
昼過ぎに河口域の村に到着。私と土井さんはすでに水の色がおかしいのに気づいていました。
昨晩、上流域で大雨が降ったようで、今日は上流へ上がらずに、河口域で釣りをするとのこと。
メンバーは上流を目指したい気持ちでいっぱいでしたが、現地ガイドは、釣果以外に安全面の観点から冷静に判断を下します。
河口部では、下げ7分から上げ3分に時合を迎えます。この日は17時干潮。午後からは良い時間帯となっていきます。
沖山さんと土井さん、鍋田さんと私の2隻に分かれて釣行開始です。
干潮間際、鍋田さんがS字系ルアーに変更し一投目
インサイドベンドのシャローフラットでした。
表層で綺麗にS字を描くルアーに強烈なバイト!!…。
一瞬だけ竿に違和感があっただけでフックアップせず。
巨大な波紋が水面に長々と残ります。
時を同じくして、川のど真ん中。水が縒れる場所。
詰まり、川底に岩盤が露出したポイントで沖山さんのCDマグナムにヒット!
フルドラグかつ故障気味で10 kg以上のドラグが掛かったリールからラインを絞り出されPE6号が引っ張り合いで呆気なくブレイク。
ヒットから竿を立てることさえ許されなかったようです。
これにて初日は時間切れとなりました。
雨よ…。もう降るな。また願う日々が始まりました。
Day3
水位は下がり水色もいくらか落ちついています。
ガイドも上流へ上がると決断。3隻に分乗し純淡水域を目指します。
途中、前回釣行で訪れた支流との合流に到着。今回は支流の水量が大幅に増水し茶色く濁っています。
本流側は幾分マシです。今回は本流での釣行となりました。
ベースとなる民家に到着し、昼食を取ります。
今回も雨を警戒しテント泊ではなくホームステイを行うこととなりました。
ダムがなく急勾配なこの川、数時間のうちに数m数位が上がるとのこと。安全が最優先されるため、上流域に暗雲がある限り川辺で睡眠をとることは出来ません。
pH 7.6。水色はマッディー。
ガイドは明日から良くなるだろうとのこと。雨が振らなければ。
午後から、キャスティングを行うも全員ノーバイト、ノーチェイス。
厳しい3日目となりました。
その夜。
鍋田さんは、魚以外にも両生類の知識に長けた冒険家です。今回はボルネオ島に生息するカエルや昆虫の採集も目的にされていました。
カエル/昆虫採集については、本編とは別にレポート致します。
(弊社 高田のようにカエルが大の苦手という方もいらっしゃると思いますので…。)
カエル8種見つけられました!レポートはコチラ!!
Day 4
まだ薄暗い中、鳥たちのさえずりで目を覚まします。
すぐに気になるのが川の状況。
河原に降りると昨日より30 cm以上水が引き、薄濁りまで水色が回復した水がゆっくりと速度を落として流れています。
pH 8.2。私は今日がチャンスだと感じました。
いつ次の雨がやってくるか分かりません。
ガイドと2人で話し、さらに上流を目指すことに決めました。
朝食を頂き、川登り開始です!
2時間登ってくると川の様相は様変わり。到底パプアンバスが生息するとは思えない渓谷です。
pH 8.7 !!
正直言って驚きました。通常、pHはたかくても8.0前後だと思っていたのでここまで上がるのかと。恐らく、パプアンバスはアルカリ性に傾いた水を好むのでしょう。汽水に多く生息するのもアルカリ性の海水を好んでいるのかもしれません。
濁りは残っているものの、透明度が出てきています。フローティングミノーを泳がしてもしっかり見える程です!
今日は沖山さんと鍋田さん、土井さんと私に分かれてドリフトしながら釣り下ります。
開始早々、ボルネオマシールがフローティングミノーに激しくチェイス!
フォローキャストにも再びチェイス!
直後には、レイダウンの下から小さなパプアンバスがチェイス!
明らかに昨日と魚の反応が違っています。
瀬が多いこのような渓流では、溜になっているポイントはいかにもパプアンバスが潜んでいそうな雰囲気があります。
早速、土井さんのフローティングミノーにパプアンバスがチェイス!波紋だけを残しフックアップせず…。
ココはチャンス!ここで釣っておきたい!いつ雨が降るか分からないから…。
私だけでなく土井さんも同じ想いでした。
船を岸辺につけ、この場所で粘ることに。
15分程キャストを続けると…ヒット!!
フッキングも決まり、完璧にセッティングされたタックルバランスにおいて何ら不備は無く。
あとは、私がランディングするだけです。こんなにも緊張したことはないってくらい。
まだ、魚を掴んでいないのに手が震えます。
土井さん。おめでとうございます。
前回釣行、雨曝しで投げぬき、坊主を食らった彼の背中をずっと見ていたので、思わず泣きそうになるくらい嬉しいイッピキとなりました。
釣り意外の何事においても、チャンス(時合)を自覚するのは、意外と難しいものです。そして時合は放って置くと過ぎ去るものです。
特に淡水域では干満が無いため、その周期が数ヶ月単位(雨季乾季)であったり、数時間単位(朝夕マズメ)だったり、この場所のように周期関係なく気象条件に左右されたり…。
ずっと集中し続けることは出来ません。ココぞという場面でプッシュできた土井さん。お見事でした。
“昨年、唯一あった水が澄んだ時間をチャンスと捉えられず、不意に来た大魚にフックオープンされてしまった経験があったからこそ出会えたイッピキです!この瞬間が唯一のチャンスと思ってキャストしました。”
彼の言葉には重みと説得力がありました。
このあと、昼食を取っている間に、水位が上昇し始めました。上流で雨が降ったようです。
pH 7.6
午後からは全員でノーバイト。
ベースに戻ったころには朝よりも50 cm程増水し、乾かしていた洗濯物の袖が濡れてしまいそうな程。
そんな話しをしている間にも増水していきます。
夕食後 pH 7.1
皆で作戦会議を行います。
やはり初日の河口での強烈な2バイトは心の奥底にずっとあるものです。
明日、川を下ることを決断しました。
Day 5
まだ暗いうちからランチパックを作っていただき、川を下ります。
昨年の支流との合流点…。なんとそこには水位が落ち、透明度がある川がありました。
皆で再び相談した結果、今日は数時間だけでもこの支流で釣りをすることに。
ポイントまで2時間登ります。実釣時間は2-3時間になってしまいますが、それでも上を目指したくなるのが本当の釣り人ってものなのでしょう。
結果は、水が澄んでいたのは下流部のみ。上流に上がるにつれどんどん濁りはましてしまい。結局、悪条件でした。
pH 7.6 昨年ほど最悪ではないものの3時間ではあまりに時間が少なかったです。
そんな中、鍋田さんがやってくれました。
人生初のパプアンバスです!
サイズこそご満足いただけるものではないでしょうが…。
パプアンバス特有の強烈な引きもなかったでしょうが…。
1匹目。おめでとうございます!
この条件の中、竿を振り続けていただき本当にありがとうございました。
Day 6
実釣最終日。我々は河口に浮いていました。上げ2分からスタート。
河川合流点のバンクをCDマグナムで探っていた土井さんにヒット!と同時に船に向かって走るパプアンバス。考えさせてくれる時間は与えられません。一瞬にしてボートの真下にあった倒木に潜り込まれてしまいました。
つまり、自分達の足元からバスがルアーを迎えにいった形です。
軽いバイトに困惑している間に潜られてしまったと悔しがる土井さん。
また1つ教訓を手にしたようです。
きっと次にまた繋げるのでしょう!
この時合中に再び土井さんにヒット!
難なく船べりまで寄せて無事にキャッチです!
初日のライブレイク以降、ノーヒットの沖山さん。
休むこと無く、投げ続けてくれていました。
無常にも時間は過ぎ、ボートマンから17時には村に向かって帰らないと真っ暗になってしまうと伝えられます。
この岩盤の裏!絶対についてるだろ!!
ココだけやって帰ろう!
岩盤では釣れず…20 mくらい下流まで流れ、さぁ時間もオーバーしていることだしそろそろ終わりましょうと声をかけようとした瞬間でした。
ヒット!特大とは言わないものの強く引き込んでいます。
流石っ怪魚ハンター沖山朝俊!!かっこよすぎる!!!!
なんて思いながらカメラをボートマンに託し、ランディングの耐性に入ります。
が…上がってきたのはなんとGT。
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